表の顔。ややクールな顔の雨風にも強いガルバリウム鋼板のタテハゼを使用。砂利敷きの
ところは駐車スペース。農具倉庫と母屋を結ぶ、玄関のゲート越しに奥の畑が広がります。
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YM-house
農ある暮らしの家 |
建築概要
所在地 : 瀬戸市
構造 : 木造2階建
延床面積 : 158.22u
竣工 : 2012年2月
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設計ポイント
表と奥のふたつ顔をもつ家
アウトダイニングへと繋がる温室
農具倉庫と母屋を結ぶ半屋外スペース
絵画が似合う安らぎの空間
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白いテントの都市住宅
奥の顔。今は豊かな畑と道路に沿った植栽が成長し1階の壁はみえなくなり、茂った
木々の緑の上に1階の屋根が見える外観に。まわりの宅地分譲住宅の景色とは異なり
この辺りの造成前の風景に近い、計画当初に描いた顔となってくれました。室内から
の眺めも、遠めに見える雄大な森林と繋がり自然に囲まれた暮らし。
左 アウトダイニング
農作業の休憩、お茶を飲んだりする場所。畑でとれたての野菜を外部に設けた流しで洗い
そのままキッチンへ。アウトダイニングと温室は同じ質感のある素朴なタイル、段差も
少ないのでダイニングまで一体感のある空間です。窓を開け室内と屋外を繋げて、夏は
大人数でバーベキュー!
床は無垢のリビングダイニング。冬はサーマスラブで床下を温めるので、しゃがみ
こんだりゴロゴロするのが気持ちの良い床暖房。夏は靴下を脱いで素足で過ごしたく
なります。高めの天井と梁の連続性で、家族団欒のスペースにゆったりとした広がりを。
日本の季節行事を楽しまれるには、床の間のある和室が不可欠です。
床の間は抽象画が掛けられても不自然とはならず、どんなものも許容する力があります。
お子さまが小さい今は、この和室で川の字で寝ていらっしゃるそうです。
ガーデニング・絵画鑑賞・洋裁などがご趣味の奥さまコーナーをキッチン横に。奥行きが深めの
便利な机と、お子さまの学校行事プリント類などが整理しやすいようA3サイズの本棚を作りました
背面は飾り棚として使われています。洗面所やクローゼットや食品庫へ、奥さまが日々動きやすい
導線になっています。家庭菜園とパソコンがご趣味のご主人コーナーもワンルームの中に設けて
あります。温室の欄窓上からつけた縦型ブラインドが、柔らかな優しい光を演出してくれます。
玄関には天井まで収納をたっぷりと、すっきりとしたデザインで側面に鏡をつけました
足元の開口窓から、格子越しに玄関へのアプローチが見えて人の出入りが分かります。
リビングダイニングを見渡せる広々としたキッチン。畑へ直接出入りできるガラス扉が
明るくしてくれます。キッチンを囲んだちょっと広めの木カウンターがとても便利!
お手持ちの食器や家電、普段の使い勝手をよく考えて、造り付けの収納を壁全面に。
天井にはリビングでかける音楽が聞こえるようスピーカーを埋め込みました。
左 洗面所
お洗濯がしやすいよう業務用の大きな洗面ボウルを使い、白と木で清潔感のある洗面所です。
右 寝室
長いカウンター机が寝室部と少し隠れたコーナーのような部分をつなぎます。調光可能な
スポットライト。ウォークインクローゼットへは、寝室からと階段上の廊下から、出入口を
2つ設けてあります。
右 温室
野菜の苗を育てたり、観葉植物を育てるスペース。プランニングではこの温室のあり方が
一番重要なポイントでした。キッチンやリビングともつながるダイニングとアウトダイ
ニングの間に間仕切りのない状態で設けました。
平屋のコートハウス
オープンシステムで建てる家 第7号です。